高配当株で資産運用 JT・オリックス・コマツは買っても大丈夫か?

企業分析

私が目標としている投資スタンスは、いわゆるバイ&ホールド (Buy and Hold)と呼ばれるもので、一度買った株はできる限りずっと持ち続ける、というやり方です。これはバフェット流の投資法の基礎でもあり、バフェットが永久保有銘柄を探すことに注力していることはとても有名です。

私がこのスタンスを採用している理由はいくつかありますが、最も大きい理由は、市場平均と戦って勝とうという意識が最初からなく、優良なビジネスをやっている会社の株を定価よりも安価で買うことが出来れば、数年から数十年後には必ず利益が出ると信じているからです。

高配当株はその名の通り、配当を目的とした投資で、インカムゲインを目的とした長期投資です。そして私が配当を重視する理由は、配当が不労所得だからです。

値上がりを目的とした投資では、株は売らなければ利益は出ませんし、もし買値よりも株価が低い状態がずっと続けば、塩漬け状態になるか、損切りするかを検討しなければいけません。

しかし、高配当株は違います。株価が下がっていても、倒産のリスクがないと判断できればずっと保有しておけばいいのです。黙って持っているだけで不労所得をもたらします。精神的にかなり易しい投資と言えるでしょう。もちろん、減配は考慮する必要がありますが、株価の値動きほどセンシティになる必要はありません。

ちなみに、現在、配当利回りが5%を超えている日本株にはJT、オリックス、キャノン、日産自動車、 SUBARUなどがあります。

高配当株は今が買い時?

高配当株はインカムゲインを狙って長期保有だ、という話をしましたが、はやり買うタイミングは重要です。

株価が下がれば下がるほど配当利回りは高くなるので、下がり調子の株を何回かに分けて買っていくのが、簡単かつ効果的な方法なのかな、と個人的に思っています。

高配当銘柄を分析

JT(日本たばこ産業)

私は少額ですが、JTの株を所有しています。現在の価格は2260円で、実はは三年前と比較して50%も下落しています。にも関わらず、私は魅力があると、感じています。

最近3年間のJT株価

JTが魅力的な理由。

  • 配当利回りが6%超え。
  • 15期連続増配。
  • 依存性が高い商品で、独占販売

ただし、気をつけることも多いです。もっとも問題なのは、国内はもとより、全世界的にタバコの販売量が減少傾向であることでしょう。タバコの消費量は、先進国で減少し、途上国で多い傾向があります。既に、欧米や日本では紙巻タバコの消費はかなり少ない状況で、今後は中国や東南アジア諸国、アフリカでの消費増が見込まれています。

しかし、もっと長い視点で考えれば、紙巻タバコはどんどん減少していくでしょう。身体に害の少ない加熱式タバコ(JTはPloom)に力を入れていますが、ICOSに遅れをとっていますし、見通しは不透明です。

この辺りが株価に反映されているからずっと下がり続けています、しかし、利益率を考えると、相当優秀なビジネスですし、超お得な株になっていることは間違いないと思います。

オリックス

最近3年間のオリックス株価

オリックスはリース業や生命保険、不動産など多角経営を行なっている会社で、順調に売り上げも伸びているのですが、ここ2年ほど株価は不振です。

オリックスに関して注意すべきなのは、浮動株(個人投資家などが、日常的に売買している株)が8%しかないことで、49%ほどは外国人が買っています。つまり、上場されている株式のほとんどが外国の投資信託や証券会社に組み込まれているということです。

これが何を意味するかというと、株価の値動きが小さくなるということです。そう行った意味で、キャピタルゲイン的な面白みが少ないですが、裏を返せば安定しているとも言えそうです。

ただし、会社の経営が大口の株主を意識したものになりやすいというデメリットもあります。日本人よりも、海外の投資家に利益が出るような経営になりやすいです。大きな設備投資が必要な挑戦的な経営が難しくなるかもしれません。

コマツ

建設機械の業界で売上世界2位です。まさに、日本が世界に誇る会社と言えるでしょう。(ちなみに一位は米キャタピラー社で、売上げはコマツの倍以上、凄まじいですね。。。)現在は、自動運転やビッグデータ解析技術を応用して、建設現場の自動化や安全性の向上に積極的に投資を行なっています。ここは、良いポイントですね。

株価はというと、2018年1月から、徐々に下落しており、今では2200円程度で、配当利回りは4.9%です。売り上げの多くを海外に頼っているため、最近の米中関係が悪化している影響をモロに受けているところだと想像がつきます。

長期で見れば建設機械の需要が減少するとも考えにくいので、キャピタルゲイン的なお得感も高い銘柄なのでは、と思います。

連続増配株も魅力

日本最長の連続増配株の代表として有名な「花王」は、30期連続増配を記録しており、平成のデフレ期において、一度も減配をしていない。会社です。

花王のここ10年のチャートは非常に美しい右肩上がりとなっており、株価は4倍にもなっています。この株を持ち続けている人は、キャピタル・インカムゲインの両面からものすごく羨ましいですね。。。

配当を出さない会社はダメ、という訳ではない

ここまで、高配当株をざっと見てきましたが、高配当=いい会社、ではありません。特に、ITやテクノロジーの分野では、長期的な成長のために投資を続けることが大切です。

AppleやAmazonなど、配当を投資に回して大成功している会社も多いので、自分の投資プランを考えて、軸をブラさないことが重要だと思います。

 

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